
ワシントン:米国務省は1日、陸上自衛隊在職中に受けた性被害を実名告発した元自衛官の五ノ井里奈さんら各国の12人に、2024年の「国際勇気ある女性賞」を授与すると発表した。授賞式は4日、ホワイトハウスでジル・バイデン大統領夫人出席の下で開かれる。
日本人の受賞は15年以来、2人目。国務省は五ノ井さんの行動を「伝統的な日本社会でタブー視されてきたテーマに光を当てた」と称賛。五ノ井さんの「勇気」により、多くの被害者らが励まされ、「自衛隊はより安全な職場づくりに取り組んでいる」と強調した。
五ノ井さんの性被害を巡っては、元陸自隊員3人の有罪判決が確定。告発を契機に、防衛省は全自衛隊員を対象とする特別防衛監察を実施するなど、ハラスメント根絶に乗り出した。
勇気ある女性賞は人権や男女平等などで指導力を発揮し、活動する女性をたたえるため、07年に設けられた。15年には、妊娠や出産に伴うマタニティーハラスメントの被害者支援に取り組む小酒部さやかさんが受賞した。
時事通信