飛島:日本の宇宙航空研究開発機構とそのメインコントラクターは木曜日、スペースXが支配する競争が激化する中、先月初飛行に成功した新型ロケットH3で収益性の高い打上げ事業を確立したいと述べた。
宇宙航空研究開発機構と三菱重工業(MHI)は、間もなく引退する現在の主力ロケットH-2Aの後継機としてH3を開発してきた。H-2Aは成功率98%を誇ったが、打ち上げコストが高く、世界市場での競争力は低かった。
MHIの新津真幸H3ロケット・プロジェクト・マネージャーは、通信、観測、セキュリティ衛星の急速な需要増に対応するため、少なくとも年に6回の打ち上げを計画していると述べた。
「今日、商業市場ではロケットに対する大きな需要があり、ロケットはかなり不足しています」と、記者会見でロケットの第2段の横に立って彼は述べた。「スペースXは今、事実上市場を支配していますが、それに代わる我々の役割に大きな期待が寄せられていると思います」
H3ロケットは、2段目エンジンが点火しなかった昨年の打ち上げ失敗を経て、2月17日に軌道に到達し、2基の小型観測衛星を放出することに成功した。
三菱重工は最終的にJAXAからH3ロケットの製造と打ち上げを引き継ぎ、H3ロケットの商業化を目指している。
H3ロケットの第1段と第2段は、メインエンジンやフェアリングと最終的に組み立てるため、今週末に日本の南西部にある種子島宇宙センターに出荷される予定だが、その前にメディアに公開された。
組み合わされると、ロケットの全長は57メートル(187フィート)になる。
H3は、H-2Aよりも大きなペイロードを、打ち上げコストの約半分の約50億円(現在の為替レート1ドル=約150円で3300万ドル)で運搬でき、国際競争力を持つように設計されている。
しかし、これでもまだ高価な部類に入るため、三菱重工の関係者は、10数回の打ち上げを経て価格競争力を高めたいと話している。
新津氏は、競争力をつけるには他にも方法があると語った。たとえば、柔軟な打ち上げスケジュールを提供することや、顧客のニーズをより的確に満たすことなどだ。
1月にはH-2Aロケットがスパイ衛星の軌道投入に成功し、その数日後にはJAXAの無人探査機SLIMが世界初の「ピンポイント」月面着陸に成功した。
AP