
ソウル: 韓国の尹錫悦大統領は9日、就任2年の節目を10日に控えて記者会見を開いた。日韓は「未来のために協力すべきだ」と訴え、日米韓3カ国の連携について「安全保障を強化し、経済的機会も拡大させる」と意義を強調した。4月の総選挙で与党が敗北したことを受け、国民との意思疎通に力を入れる姿勢も示した。
尹氏の単独での会見は2022年8月以来。日韓関係に関し「過去の歴史と一部の懸案で両国国民の立場の違いがはっきり存在する」と認めつつ、北朝鮮への対応や経済協力などで協力しなければならないと語った。岸田文雄首相についても「互いに信頼している。両国関係を発展させる思いが十分にあるとお互いに分かっている」と述べた。
尹氏は元徴用工訴訟問題の解決策を決断するなど、日韓関係の改善に努め、日米韓連携を強めてきた。ただ、総選挙の結果、残る任期3年も国会で野党が過半数を握り続けることが確定し、政権運営は厳しさを増している。
尹氏は「国民の皆さまの暮らしを変えるわれわれの力と努力が不足していた」と陳謝。「今後3年は国民の声に耳を傾け、国民生活に細心の注意を払う」と表明した。少子高齢化問題に取り組む省の新設方針も発表した。
時事通信