
国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)の赤根智子所長は12日、東京都内で記者会見し、アジア地域の拠点として東京に事務所を設置することを検討していると明らかにした。広報活動に重点を置くことを想定しているという。
赤根氏は最高検察庁検事などを歴任し、今年3月に日本人として初めてICC所長に選出された。会見では「法の支配に基づき、政治的な圧力には屈しない」と強調した。
ICCは2023年3月、ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領に戦争犯罪の容疑で逮捕状を発付。パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエルのネタニヤフ首相に対しても、ICCの主任検察官が逮捕状を請求している。これらについて、赤根氏は「個別の事案については答えない」と述べるにとどめた。
ICCは同日、慶応大と学生のインターン受け入れなどについて基本合意書を締結。赤根氏は同大で講演した。
時事通信