
東京電力は19日、福島第1原発事故で溶け落ちた2号機の核燃料(デブリ)の試験的取り出し作業を22日に開始すると発表した。
デブリを格納容器から取り出すのは初めて。東電によると、21日までに設備の点検や作業手順の確認をし、問題がなければ22日から始める。作業は2週間ほどで完了する見通し。
同社の計画によると、「テレスコ式」と呼ばれる釣りざお状の装置を格納容器内に投入し、3グラム以下のデブリを採取する。
装置は先月19日、2号機の原子炉建屋内に搬入。その後、原子力規制委員会が使用前検査を実施していた。
事故により、福島第1原発の1~3号機内には約880トンのデブリがあると推定されている。デブリの試験的取り出しを巡っては、装置の準備などが難航し、当初2021年中としていた着手時期が3回延期されていた。
時事通信