北京: 中国軍南部戦区は28日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺の海空域における軍事演習の実施を発表した。日本の防衛省は同日、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」が参加し、南シナ海で米国、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランドとの共同訓練を実施したと発表しており、中国軍の動きは5カ国への対抗措置とみられる。
さざなみは共同訓練に先立ち、初めて台湾海峡を通過し、中国が強く反発していた。南部戦区によると、中国軍は偵察、巡視訓練を実施。「一部の域外国が情勢を混乱させ、地域の不安定化を招いている」として、周辺海域における中国の領有権を改めて主張した。
スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるが、中国が実効支配している。付近では8月、中国軍機が比航空機に火炎弾「フレア」を発射し妨害する事件が相次いだ。
時事通信