リマ:ペルーのリマを訪問中の石破茂首相は15日午後(日本時間16日午前)、バイデン米大統領と約10分間会談した。中国の覇権主義的な動向を踏まえ、日米同盟の深化と韓国やオーストラリアなどを交えた同志国連携の強化に向け、引き続き協力することで一致した。
首相は会談後、「揺るぎない日米同盟をさらに発展させていくことで一致を見た」と記者団に説明した。
石破、バイデン両氏の対面の会談は初めて。首相は来年1月に退任するバイデン氏に対し、日米同盟へのこれまでの貢献に謝意を伝えた。
バイデン政権下、日米は自衛隊と米軍の指揮統制連携、防衛装備品の共同生産体制などを強化していく方針を決めた。双方とも、トランプ政権に代わった後もこうした路線を継続させたい意向。両首脳は会談で、北朝鮮の核・ミサイル開発やロシアのウクライナ侵攻に対しても歩調を合わせて対応していくことを申し合わせた。
首相は就任翌日の10月2日にバイデン氏と電話で協議したが、9月の自民党総裁選で掲げた日米地位協定の改定などには言及しなかった。今回の対面会談は短時間だったこともあり、同様の対応を取ったもようだ。
時事通信