リオデジャネイロ: 石破茂首相は18日(日本時間同日)、ブラジル・リオデジャネイロで開幕した20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席した。首相は「地震や台風など大規模自然災害への対応は待ったなしだ」と述べ、防災対策の強化を訴えた。
首相は「平時から不断に万全の備えを行うことが必要不可欠だ」と強調し、自身が目指す防災庁設置について紹介。避難所の環境改善や備蓄の確保で、G20と知見の共有を進めると語った。
ロシアのウクライナ侵攻で機能不全が指摘される国連安全保障理事会に関し、首相は「現下の諸課題に対処できていない」と問題視。常任・非常任理事国の拡大を目指して早急に具体的な議論をするよう求めた。
首相は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化」にも触れ、ロシアと北朝鮮の軍事協力に対する深刻な懸念を表明した。
ウクライナ情勢に対し、G20内でも先進7カ国(G7)と、中国、インド、議長国ブラジルなどの立場は異なる。首相は「G20は分断と対立ではなく、共通点と一致点を見いだす必要がある」と主張した。
時事通信