中谷元防衛相は21日、韓国の金龍顕国防相とラオスの首都ビエンチャンで会談した。韓国国防省の発表によると、両氏は中谷氏の年内訪韓で合意した。今後、具体的な日程を調整するが、12月下旬が有力視されている。防衛相の訪韓は2015年10月以来で9年ぶり。
日本防衛省は「訪韓の早期実現に向けて、調整を加速化していく」と強調した。
両省によると、両氏はウクライナ侵攻を続けるロシアへの北朝鮮の派兵といったロ朝の軍事協力を強く非難。北朝鮮が核・ミサイル能力を高度化する厳しい安全保障環境の下、日韓と日米韓3カ国の緊密な連携は不可欠だとの認識を共有し、「安保協力を持続的に発展させていく」と確認した。
日韓の防衛当局間の交流は、18年の韓国海軍による海上自衛隊機へのレーダー照射問題で停滞してきた。日韓防衛相は今年6月、再発防止策に合意し、交流を活発化させている。
15年に防衛相として最後に訪韓したのも中谷氏で、今年10月の就任以降、早期の訪韓に意欲を示してきた。多国間協力に消極的とされるトランプ次期米大統領の就任を前に日米韓連携の重要性を確認する狙いもある。
時事通信