
東京:日本の天皇陛下とご家族は木曜日、東京の皇居でバルコニーの窓から新年を祝う大勢の人々に向けて手を振って応えた。
中には「バンザイ(万歳)」と叫ぶ人もいれば、小さな紙製の日本の国旗を振る人もいた。
「今もなお大変な思いをされている方々のことを思うと心が痛みます」と、陛下は、1年前に発生した西日本の地震や、日本各地で発生した洪水やその他の自然災害に言及した。
昨年は、能登半島で発生し、数百人の死者を出した壊滅的な地震のため、直前になって新年の一般参賀が中止されていた。
今週初めに発表された新年のビデオメッセージで、陛下は能登地方で美しく作られた面を見せた。この面は、五穀豊穣を祈る伝統的なスタイルである御陣乗太鼓(ごじんじょうだいこ)で演奏される太鼓奏者が着用する。
天皇の2021年と2022年の挨拶は、通常は非公開の皇居の敷地に多くの人々を集めるが、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより中止となった。
徳仁天皇も、皇后雅子様と愛子内親王とともに、国民の幸せを祈願した。
先月23歳になった愛子内親王は、皇族の男子のみが皇位を継承するというルールをめぐる国民的な議論の中心となっている。現行法では、愛子内親王は皇族を離れることになる。
また、ベランダに立ったのは、2019年に譲位した明仁天皇(上皇)と美智子殿下、そして天皇陛下の弟とその家族であった。
西日本の大阪からやって来て、5時間並んで群衆に加わった西條聡さんは、「この5年間は来ることができなかったので、皆さんに会えてとても嬉しい。来年も来たい」と嬉しそうに付け加えた。
天皇と皇族が手を振ると、群衆は厳粛な国歌斉唱を始めた。
天皇は政治的な権力を持たないが、日本にとって象徴的な意味を持つ。歴史的に見ると、第二次世界大戦は、今上天皇の祖父である裕仁天皇の名のもとで戦われた。1945年の日本の敗戦以来数十年にわたり、皇室は平和を提唱してきた。
今年の新年の挨拶で、徳仁天皇は、2025年が第二次世界大戦の終結から80周年にあたることに言及し、戦争で荒廃した地域に残る死や苦しみを思うと心が痛むと付け加えた。
「人々が互いの違いを受け入れ、共に手を取り合って世界平和の実現に向けて取り組む必要性を強く感じている」と述べた。
AP