
東京:外務省によると、日本はイラク北東部のスレイマニヤ博物館に対し、展示・保存・修復などの機材を提供するために、1億1620万日本円(77万ドル)の無償資金協力を行うことに合意した。
この無償資金協力に関する書簡は、火曜日にバグダッドで、日本の遠藤彰駐イラク大使とイラクのフアード・フセイン外相によって署名・交換された。
スレイマニヤ博物館は、クルドの歴史と文化の中心の一つであり、地域を代表する文化施設である。
同博物館には、キリスト教以前の時代に遡る約6万4400点の貴重な考古学的遺物が展示・収蔵されており、研究・保存・修復活動を行うだけでなく、クルディスタン地域の歴史と文化を若い世代に伝える教育施設としての役割も担っている。
しかし近年、施設の老朽化や機材の不足により、適切な環境で遺物を展示したり、必要な保存・修復作業を十分に行うことが難しくなっていた。
今回の無償資金協力によって、重要な考古学的遺物の展示・保存・修復に必要な機材が提供されることで、博物館の展示の質が向上し、文化財の保護促進やクルディスタン地域の教育分野の発展に寄与することが期待されている。