
河野太郎防衛相は9日の記者会見で、日本船舶の安全確保に向けたシーレーン(海上交通路)の情報収集活動のため、中東に向かっていた海上自衛隊の護衛艦「きりさめ」が同日、護衛艦「たかなみ」と交代して活動を開始したと発表した。
きりさめは新型コロナウイルスの集団感染防止のため、日本近海で2週間、乗組員の健康状態を観察しながら訓練した後、中東海域へ移動。出港後のPCR検査で乗組員全員の陰性を確認していた。
河野氏はまた、中東シーレーンの情報収集やソマリア沖アデン湾での海賊対処任務に当たる海自のP3C哨戒機部隊に関し、交代要員が18日にチャーター機で日本を出国することも明らかにした。新型コロナの影響に伴うジブチ政府の入国制限を受け、交代要員を派遣できず2機のP3Cだけ先に入れ替えていた。
河野氏によると、交代要員は海自の第2航空群(青森県八戸市)の隊員67人。要員は出国前にPCR検査を受ける。現地到着後も2週間経過観察し、実際の任務開始は7月上旬になる見通し。
JIJI Press