
北海道大樹町のベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」(IST)は14日、小型観測ロケット「MOMO(モモ)」5号機を同町の実験場から打ち上げたが、上昇中にエンジンを緊急停止した。高度は11.5キロにとどまり、宇宙空間とされる100キロに到達しなかった。
ISTによると、同日午前5時15分に5号機を打ち上げたが、約36秒後にエンジンのノズル(噴射口)付近から破片が飛散するのを確認。推力を保てないと判断し、この約34秒後に手動でエンジンを停止したという。機体は沖合約4キロの太平洋上に落下した。稲川貴大社長は「破損したとみられるが、原因は不明で今後究明する」と話した。
モモは全長約10メートル、直径約50センチで、エタノールを使用する1段式の液体燃料ロケット。ISTは昨年5月4日に3号機を打ち上げ、国内の民間単独では初めて宇宙到達に成功した。同7月には4号機を打ち上げたが、データ通信の不具合でエンジンが自動停止し、宇宙には届かなかった。
JIJI Press