
加藤勝信厚生労働相は10日の閣議後記者会見で、新型コロナウイルス感染症患者の中に退院後も呼吸機能の低下が続く人がいる可能性があるとして、実態把握のための研究を早ければ8月から開始する方針を明らかにした。
厚労省によると、患者が陰性となって退院した後も、呼吸機能が低下し、酸素投与が必要になる例が報告されている。
研究では、入院中に酸素投与が必要だった成人の重症患者1000人について、退院から一定期間がたった時点で肺機能検査や胸部のコンピューター断層撮影(CT)などを実施する。
軽症患者1000人にも、退院後どのような自覚症状があるかアンケートを行い、状況に応じて血液を採取して分析する。
同省は研究を通じ、症状が残る人に共通する要因などを調べ、治療法改善につなげたい考えだ。