
菅義偉官房長官は27日の記者会見で、政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンについて、「現状では東京都以外の地域を除外することは考えていない」と述べ、新型コロナウイルス感染者数が急増している大阪府や愛知県などの都市部は引き続き対象とする考えを示した。
菅氏は複数県で感染者数が過去最多となっていることに関し、「60歳以上の感染者、重症者は少ないなどの点で、4月の緊急事態宣言当時とは条件が異なっている」と指摘。
「現時点で宣言を再び発出し、社会・経済活動を全面的に縮小させる状況にはない」と強調した。その上で「感染リスク、重症リスクの高い集団に対するめりはりの利いた対策を集中的に実施していきたい」と語った。
政府はこれに先立ち、観光戦略実行推進会議を首相官邸で開催。席上、菅氏はキャンペーンに触れ、「感染対策をしっかり講じているホテル、旅館に限って宿泊代金を支援する。
感染対策と経済活動の両立という基本方針に沿って、キャンペーンをうまく活用してほしい」と指示した。
JIJI Press