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ヨルダン国王、バイデン氏との会談に先立ちアッバス氏と会談

アッバス氏は、国際社会においてヨルダンがパレスチナ人の権利を守るために果たす重要な役割を強調した。(AFP/資料写真)
アッバス氏は、国際社会においてヨルダンがパレスチナ人の権利を守るために果たす重要な役割を強調した。(AFP/資料写真)
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01 Jul 2021 04:07:42 GMT9
01 Jul 2021 04:07:42 GMT9
  • 国王はパレスチナ人の権利に焦点を合わせ、ガザの恒久的な停戦を要請した

ダウド・クッタブ

アンマン:パレスチナのマフムード・アッバス大統領は30日、ヨルダンのアブドッラー国王と会談した。この後、国王は重要なワシントン訪問を控えている。

アブドッラー国王は、ホワイトハウスでジョー・バイデン大統領および彼のチームと会談する最初のアラブの指導者になる予定だ。

ヨルダン軍のヘリコプター2機がラマッラーに飛んだ。それらに乗ってアッバス大統領と彼のチームは会談場所に移動した。

フセイン皇太子の立ち会いの下、1対1の会談が行われた。その後、ヨルダンとパレスチナのチームが自分たちの指導者と合流した。

パレスチナからは、リヤード・マーリキー外務・移民庁長官、ファタハ幹部のフセイン・シェイク氏、パレスチナ情報局のマジェド・ファラジ局長、マジディ・ハリディ上級外交顧問が会議に出席した。

パレスチナ通信(Wafa)によると、ヨルダンからは、ビッシャー・カソーネ首相、アイマン・サファディ外相、アハマド・ホスニ総合情報局長、その他の高官が出席したという。

ヨルダンのペトラ通信によると、アブドッラー国王は、「1967年6月4日の境界上に、東エルサレムを首都とする、独立した、主権ある、発展しうる国家を樹立するために、パレスチナ人の正当で当然の権利を獲得できるよう」ヨルダンがパレスチナ人を支援することを改めて表明したという。

アブドッラー国王は、パレスチナ人が権利を獲得するための下準備をするには、ガザでの停戦合意を恒久的な停戦に変える必要があると強調した。ペトラ通信は伝えた。

アッバス氏は、国際社会においてヨルダンがパレスチナ人の権利を守るために果たす重要な役割を強調した。

ヨルダンのサミル・ハバシュネ元内務大臣はアラブニュースに対し、バイデン政権はまだパレスチナの紛争に対する取り組み方を決めていないと話した。

「トランプ政権の方向性とは違うのは確かで、二国家解決を支持していることは確かだが、代替案はまだ明らかにされていない」と同氏は述べた。

ハバシュネ氏はアブドッラー国王が設置した改革委員会の主要メンバーだ。最近開かれた会議で国王は、二国家間解決を支持する重要性を強調した、と同氏は述べた。

「トランプ氏の計画が失敗した主な原因は、国王による強い反対だ。しかし我々は、前に進むためのメカニズムを作り上げる必要がある」と同氏は述べた。

ハバシュネ氏は、ヨルダンがパレスチナの和解に影響を与えられればいいと思っていると述べた。

「もしパレスチナの同胞に耳打ちできるなら、パレスチナ指導部との交渉を避けようとするイスラエルの努力を阻止するために、和解プロセスを迅速に進めるよう助言するだろう」

エルサレム在住の政治活動家ハゼム・カワスミ氏はアラブニュースに対し、状況は急速に悪化しており、「これら全ての問題を解決する方法を見つける」必要があると話した。

同氏は次のように語った。「エルサレム、特にシルワン地区では、数十軒の住宅が壊される予定だ。ニザール・バナト氏の死や、パレスチナ治安部隊による平和的なパレスチナ人抗議者への攻撃に触発されたパレスチナ国内の抗議活動の現状も心配だ」

バナト氏は、パレスチナ自治政府の批判者として有名だったが、6月24日に拘置中に死亡した。同氏の遺族によると、占領されているヨルダン川西岸のヘブロンにあるバナト氏の自宅に治安部隊が押し入り、同氏を逮捕する前に金属棒で何度も殴ったという。

アルクッズ政治​研究センターのオライブ・ランタウィ所長はアラブニュースに対し、「トランプ氏と彼の部下は湾岸諸国を優先し、ヨルダンとエジプトを軽視していた」が、バイデン政権はヨルダン、エジプトとの連携を強めていると述べた。

ランタウィ氏は次のように述べた。「私の予想では、ヨルダンは国内情勢に悩んでいるので、アッバス氏は間違いなくアブドッラー国王から、アッバス氏と同氏の政権を弱めている国内問題に対処する必要性について親切な助言を受けることになる」

ヨルダン・パレスチナ関係を長年見てきたラミス・アンドニ氏はアラブニュースにこう語った。「エルサレムで起きていることと、その中東や未来への影響は、両国間で話し合われる重要なテーマになるだろう」

トランプ氏の政策は、ヨルダン、パレスチナ両国にとって大きな問題だった、と同氏は付け加えた。

「米前政権の政策はイスラエルに、パレスチナの土地への進出を増やすことへの正当性を与えていた」とアンドニ氏は述べた。

今回のヨルダン訪問は、パレスチナの指導者に向けられた抗議や批判が大きくなっている中、アッバス氏の立場を強化するために行われた、と同氏は述べた。

「アッバス氏は、まだパレスチナ自治政府を代表しているように見せる必要がある」

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