
日本の長鋪汽船は火曜日、モーリシャスの浅瀬で座礁して大量の石油を流出する事故を起こした自社の貨物船に関して、現地当局の指示に従い月曜日に船体の前方部分の海中投棄を完了したと発表した。
同社は引き続き、浅瀬からの船体の残存部分の撤去に関して、現地当局および専門家らと計画していくと声明の中で述べている。
モーリシャス政府は先週、更なる汚染を避け、船舶運航ルートの邪魔にならないような形で同船の残存部分を海中に投棄する考えであると発表していた。これは、同国に派遣されているフランス人の専門家らの勧告に沿うには、どこでどのように船体を沈めたら良いか様々な団体からの提言を採り入れた上での発表だ。
長鋪汽船は現地当局の指示に従って船体を沈めたと発表した。わかしおは7月25日に座礁した際、約3,800トンの重油と約200トンの軽油を燃料として積んでいた。
船外に流出した約1,000トンの石油を除くと、同船内に残った石油のほぼ全てが8月12日までに回収が終わっており、また、ほぼ全ての潤滑油や石油残留物も船外に流出しておらず8月23日までに回収が終了した、と同社は述べた。
同社は引き続き船内のオイルデポジット(訳者注:クルマのエンジン内の不完全燃焼生成物をデポジットと呼ぶことがあるようです)や懸濁物質の回収を継続していく一方、現地当局や現地の人々と漏油清掃業者は海岸線を漂う石油の回収を続けていく。
同船は7月25日にインド洋の島の沖合のサンゴ礁に座礁、8月6日に石油の流出が始まり、同国政府は環境非常事態を宣言することとなった。
今回流出は広大なエリアにわたってサンゴを危険にさらし、魚類やその他の海洋生物に悪影響を及ぼしている。一部の科学者は今回流出を同国最悪の生態学的災害としている。
同船は8月15日に分裂した。
ロイター