アリ・イタニ 東京
日本は歴史において占領者であった経験も占領された経験もあるため、イスラエルとパレスチナの和平プロセスの理想的な調停役になり得ると駐日パレスチナ大使は述べた。
「彼ら(日本)は双方の立場を理解していて、またその気持ちが分かるのです」と、駐日アラブ外交団長でもあるワリード・シアム氏は、『アラブニュースジャパン』との独占インタビューで語った。
「ユーガブが『アラブニュース』のために行った最近の調査を歓迎します。この調査によると、アラブ人の56パーセントが日本はイスラエルとパレスチナ間の和平交渉の調停役にふさわしいと考えていることが明らかになりました」とシアム氏は語り、この調査結果を称賛し、調査は「事実に基づいている」と説明した。アラブ人は、日本は「非常に正直」であるため、理想的な調停役として日本を信頼すべきだと同氏は付け加えた。
シアム氏は、日本人はアラブ人やイスラム教徒を差別しないと述べた。「日本は教育水準が高いため、イスラムに対し高い敬意を払っています。彼らはイスラム恐怖症ではありません」と同氏は付け加えた。
1993年にオスロ合意が結ばれた後、日本は1994年にパレスチナに対する国際ドナーコミュニティに参加し、現在では3番目に大きいドナー国であるとシアム氏は述べた。
日本は第二次世界大戦後に自国を再建し、世界最大の経済国の1つになることができたことを考えると、「いつも言っているのですが、日本人が知っていることのほんの5パーセントを学べば、アラブ諸国はもっと進歩すると思うのです」と同氏は付け加えた。
『アラブニュース』のために実施された最近のユーガブの調査によると、アラブ人の61%が日本人を勤勉だと考えている。
「日本人労働者はいつも時間通りに職場に来て、やるべきことを終えるまで帰りません」とシアム氏は述べた。
アラブ諸国を訪れる日本人の数はアラブ人が日本を訪れるよりも多い、と同氏は付け加え、アラブ人が日本を訪れ、その経験から学び、日本を見本とするよう促す必要性を強調した。
2020年のオリンピックが刻一刻と迫り来る中、日本は訪問客たちに対応するために順応している。「いまでは、タクシー運転手やお店の人は英語を話します」とシアム氏は説明した。
日本ではハラール産業が成長しており、アラブ人は「日本を訪れた際には自国のようにリラックスできるでしょう」と彼は付け加えた。「空港や駅に行くと、祈りをささげるための専用の場所があります。ハラール料理も多くの場所で手に入ります」
シアム氏は、日本に住む数年の間に、エティハド航空、エミレーツ航空、エジプト航空といったアラブ系航空会社の日本便の増加を目にしてきたと語った。