日米欧や中国など20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁は日本時間の26日夜、テレビ会議を開催した。出席した麻生太郎財務相は記者団に、新型コロナウイルスのワクチン分配に関し、「低所得国にもきちんと配布されるような形をつくらないといけない。そのことに関しては合意ということになった」と述べた。
19日の先進7カ国(G7)の首脳会議では、ワクチンの普及で連携することを確認しており、ワクチンをめぐる国際協調の枠組みをG20にも拡大する。
会議終了後、議長国イタリアのフランコ経済財務相はオンライン記者会見で「多国間主義はこれまで以上に重要。拙速な財政、金融政策の終了は回避すべきだ」と語った。
麻生氏は会議で、コロナ禍で打撃を受けた世界経済について、ワクチン接種が始まった一方で、変異ウイルスが流行していることから、「不確実性に直面し警戒が必要だ」と訴えた。
また、麻生氏によると、出席した黒田東彦日銀総裁は、金融システム面から「中長期的な成長への貢献を議論していくべきだ」と表明した。
JIJI Press