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ミャンマー軍事政権、日本政府への外交的配慮として日本人ジャーナリストを解放

ミャンマーで拘留されていた日本人ジャーナリストの北角裕樹さんが成田空港でメディアの取材に応じる様子、成田市。(AFP)
ミャンマーで拘留されていた日本人ジャーナリストの北角裕樹さんが成田空港でメディアの取材に応じる様子、成田市。(AFP)
ミャンマーの軍事クーデターを取材中に治安部隊に逮捕された日本のジャーナリスト北角裕樹さん(2R)。外交的配慮により起訴取り下げとなり解放された後、千葉県成田空港に到着し記者会見を終えて空港内を歩く様子、2021年5月14日。(資料写真/AFP)
ミャンマーの軍事クーデターを取材中に治安部隊に逮捕された日本のジャーナリスト北角裕樹さん(2R)。外交的配慮により起訴取り下げとなり解放された後、千葉県成田空港に到着し記者会見を終えて空港内を歩く様子、2021年5月14日。(資料写真/AFP)
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15 May 2021 08:05:36 GMT9
15 May 2021 08:05:36 GMT9

逮捕されていた日本人ジャーナリストが、日本との友好関係の証としてミャンマー軍事政権から解放され、5月14日に帰国した。

茂木敏充外相は、ミャンマー側に外交ルートなど様々なチャンネルを通じて働きかけた末に北角裕樹(きたずみ・ゆうき)さんが解放されたと述べた。北角さんはヤンゴンの空港で飛行機に乗り、14日夜に日本に到着した。

元「日経ビジネス」記者で現在はフリージャーナリストの北角さんは、空港で短いコメントを出し、前日夜に解放を知らされ10分で荷物をまとめるよう指示されたと語った。

「ジャーナリストとしてヤンゴンに留まり報道を続けたかったのですが、帰国せざるを得ませんでした。悔しい限りです」と語った。北角さんは、ミャンマーで起きていることを今後とも世界に発信していきたいと述べた。

ミャンマー国軍は2月1日に権力を掌握し、選挙で勝利を収めたアウンサンスーチー国家顧問率いる政府を失脚させた。多数の市民が引き続き抗議の声を上げているが、国軍は力で抑え込もうとしている。結果として何百人もの命が犠牲になり、メディアからは報道の自由が奪われた。

ミャンマー国軍が運営する「ミャワディ・テレビ」は、北角容疑者が市民に軍政に対する不服従と反乱を「扇動」した容疑で4月18日に逮捕されたと報じた。

「法を犯したのは事実だが、日本政府から派遣された特使によるミャンマーの国民的和解を求める要請に応じ、北角容疑者に対する起訴を取り下げ、解放する。日本との強い絆を鑑み今後とも良好な関係を育むためだ」と軍事政権はテレビで声明を読み上げた。

日本政府は軍事政権に対し反対派が弾圧され死者が出ていることを非難しているが、ミャンマー国軍幹部たちに制裁を課したアメリカなどの各国に比べ穏健な姿勢を取っている。

北角さんは不法就労容疑でも起訴されていた。ミャワディ・テレビによると北角さんは「虚偽ニュース」を広めた罪で起訴された初の外国人ジャーナリストだという。

北角さんはミャンマー情勢に関する情報と見解をFacebookに投稿している。逮捕の数時間前には、治安部隊の抗議活動鎮圧により亡くなった人々に敬意を表するため東京の寺に集まった在日ミャンマー人の様子を撮影した動画を投稿していた。

北角さんは逮捕前の2月下旬に、クーデター反対の抗議活動を取材していた際、警察から一時的に身柄を拘束されたことがある。

軍法会議がミャンマー人ジャーナリスト、ミンニョさんに同様の罪で懲役3年の判決を下した翌日に、北角さんに恩赦を与えるとの発表が出された。

ミンニョさんはノルウェーのオスロに本拠を置くネットメディア兼地下放送局「民主ビルマの声(DVB)」の特派員を務めている。同局は軍事政権に放送免許をはく奪された後もネット放送を継続している。

DVBの声明によると、ミンニョさんは3月3日にヤンゴンの北西260 kmにあるピエの町で軍事政権反対デモを取材していた際、警察に逮捕され激しく殴打されたという。

クーデター以降、約80名のジャーナリストが逮捕されている。そのうち約半数はいまだに身柄を拘束されており、ほとんどがミンニョさんと同様の容疑で拘留されている。軍事政権に反対する多数の活動家も同じ目に遭っている。

人権団体「アムネスティ・インターナショナル」によると、ミンニョさんの身に起きたことは軍事政権の冷酷さと、その権力乱用を報道するジャーナリストたちが直面しているリスクを表すものだという。

「ミンニョさんへの有罪判決を破棄し、直ちに釈放すべきです。軍事クーデターに平和的に抗議したという理由だけで拘束・拘留されている、他のすべてのジャーナリスト・反政府活動家・人権活動家についても同じです」とアムネスティのエマーリン・ギル副地域局長は声明で述べた。

DVBの報道によると、北角さんは東京近郊の成田国際空港に午後10時30分過ぎに到着したという。

ミャンマーで拘留されていた日本人ジャーナリストの北角裕樹さんが成田空港でメディアの取材に応じる様子、成田市。(AFP)

日本は、軍政が終わりを告げた2011年以降政治改革が行われていた10年間で、ミャンマーの半文民政権に技術援助や開発援助を与え、多額の投資を行っていた。

ミャンマーはクーデター以降混乱状態にあり、国軍は秩序を維持するのに苦労している。選挙で選ばれたアウンサンスーチー率いる政府が転覆されたことに国民の怒りが高まっているのだ。

AP/ロイター

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