
北京/ソウル
金曜日、中国が、日中関係の発展に非常に重要な貢献を果たした先見の明のある政治家として、同日に亡くなった日本の中曽根康弘元首相を称賛した。
中国外務省の耿爽報道官は、中曽根氏が「見識を持った日本の政治家であった」と記者会見で述べた。
「中国との友好関係と実務的な協業の推進に熱心で、両国関係に多大な貢献をされた。」同氏はこう続けた。
中曽根氏は、中国共産党の元指導者、胡耀邦氏と密接な関係を築いた。しかし、中国は、同国やその他の地域における日本の過去の軍国主義の象徴とされる靖国神社を同氏が公式参拝した際にこれを批判している。
中曽根氏の死去は、中国中央電視台を始め、中国の多数の機関により報道された。
中曽根氏は日本国憲法に軍隊の存在を明確に定めることを主張したが、日本の政治家が歴史に目を向けるべきであることも強調したと、中国共産党機関紙人民日報の系列紙である環球時報は伝えている。
韓国では、聯合ニュースが、中曽根氏を韓国との類まれなるつながりを持った現代日本政治の生き証人として報じた。
中曽根氏は、1960年代の日韓国交正常化交渉において、韓国側を支援したとされている。
1983年1月、同氏は、日本の首相として戦後初のアジア近隣国訪問を行った。
同氏はまた、韓国の全斗煥大統領(当時)に経済協力を約束した。翌年、全大統領は韓国の指導者として初の訪日を果たした。
両国間の歴史に関する中曽根氏の当時のコメントに関して、同通信社は、実質的に、同氏が謝罪の意を表明した初の日本の指導者となったと述べている。
他方で、同通信社は、中曽根氏の靖国神社公式参拝が後の首相の参拝の前例を作ることとなったとも報じている。
時事通信社