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帰ってきたカラオケ世界選手権、日本を揺るがす

2019年11月28日に撮影されたこの写真では、パナマのバル・モニークが東京で開催されたカラオケ世界選手権で歌っている。(AFP)
2019年11月28日に撮影されたこの写真では、パナマのバル・モニークが東京で開催されたカラオケ世界選手権で歌っている。(AFP)
30 Nov 2019 02:11:39 GMT9

(東京)体にぴったりのキラキラしたドレスに身を包み、バル・モニークはステージを動き回り、群衆を沸かせた。彼女は、ティナ・ターナーを彷彿とさせながら、「プラウド・メアリー」を披露した。

モニークは、カラオケ世界選手権のパナマ代表であり、3万人の参加者の中から選ばれた40人のアマチュアシンガーの中の1人だ。今年は、カラオケの心のふるさとである日本で、初めて開催されている。

フェロー諸島、グアテマラ、ブラジルといった遠方から来た会計士、教師、エコノミストなどは、2003年から続く大会で、世界最高のカラオケシンガーという名誉あるタイトルをかけて争った。

そして、ステージでマイクを握ったこれまでの世界中の人々と同じように、短い時間ではあるが、スポットライトの下で、出場者達は、15分間の栄光の時間を感じていた。

ウクライナの出場者であるブラディスラブ・カラスビッチは、「カラオケがあれば、誰でも、一時の間だけでも、プロのシンガーのように感じることができます。カラオケだけが、ステージ上の人々に数分間の栄光を与えることができるのです。」と述べる。

華やかな黒と白の「ハーレクイン」の衣装と白い帽子に身を包み、ウクライナの旗を誇らしげに振って、カラスビッチは彼の仲間を紹介した。その中には、長い青いポニーテールとミニスカートのボーカロイドのキャラクター、「初音ミク」のような服を着た女性もいた。

「カラオケは私たちを幸せにしてくれます。彼は経済学者で、私は会計士、そして彼女は教師ですが、今日は、プロのように、スターのように、ステージの上に立っているのです」そう彼は言う。

木曜日に開催されたカラオケクラシックでは、フィンランドの参加者がシュパンダウバレエの「ゴールド」を、フィリピンの出場者が自分でアレンジした「You'll Never Walk Alone」を歌った。

優勝の王冠は、ブリティンからジェニー・ボールに渡された。ブリティンは準決勝で、Queenの「ショーマストゴーンオン」を、決勝ではジェニファー・ハドソンの「And I Am Telling You」を歌った。

「Thank you so much。Arigato!」ボールは、ステージ上で優勝パフォーマンスをした後、叫んだ。「言葉もないくらい感無量だわ!」

賞品は、ポータブルマイクとメダルだった

イベントは、1985年のヒット曲「We Are The World」のコーラスで締めくくられた。

毎年恒例のカラオケ世界選手権は、フィンランドの会社の発案で、初めて、2003年にフィンランドで開催された。

イベントを支援している日本のカラオケ会社第一興商によると、最終的な出場者は世界中の約30,000人の応募者の中から選ばれた。

選考プロセスは国によって異なるが、日本では、第一興商が各応募者に対して、カラオケ店で歌をアップロードするよう依頼したと同社の社員、恩知は述べる。

日本だけでも約2,200人が応募した。カラオケは、日本語で「空のオーケストラ」を意味する。日本は、カラオケのコンセプトが約50年前に生まれた。いわばカラオケの故郷である。

「私たちは一つ一つの曲を聴き、地区大会のための歌手を選び、そして、世界選手権の最後の4人の歌手を選びました」と恩知はAFPに語った。

幸運の切符を手にした日本からの出場者の1人、尾形裕二は、エディット・ピアフの古典"L'hymne a l'amour" ("hymn to love")の日本版である「愛の賛歌」を披露し、「ホームで」歌えることは喜ばしいと語った。

「私自身、世界選手権は夢のようなものだと思っていました。でも、今まさにここ東京で開催されています」そう緒方は熱を込めた。

ロシアの出場者であるウラジミール・ブリボフは、日本での時間を最大限に活用し、ユニークな日本のカラオケ文化を体験していると述べた。

ブリボフは、「ずっと一人カラオケをしていました。邪魔されたくなかったので」と語る。 「その瞬間は、自分こそがスーパーヒーローでした。とても気持ちよかったです。」

ショーの後、パナマのカラオケクイーン、モニークは、彼女のインスピレーションの源、ティナ・ターナーに、「素晴らしい、パワフルな女性」と敬意を表した。

「彼女は、私には何歳なのかさえわからないけれど、今でも踊り、そして歌っています。彼女がステージ上で見せるのと同じ位のエネルギーを持ち、彼女が見せびらかすような素晴らしい脚を披露したいと私も思います。彼女のように70-80歳になってもね」Moniqueは、火曜日に80歳になったばかりのターナーについて語った。

「私はとても興奮しています。ステージに立つと考えると焦りますが、ステージに立てばすぐにアドレナリンが沸いてきます。本当に素晴らしい体験でした」彼女は、そうAFPに語った。

「ただ楽しみたいだけなの。そしてそれだけの価値があったわ。」

ロイター

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