
自民党細田派は11日、党本部で総会を開き、安倍晋三元首相の新会長就任を正式決定する。安倍氏は9年ぶりに派閥に復帰し、党内最大の「安倍派」を率いることになる。
塩谷立会長代理、世耕弘成参院幹事長ら派閥幹部は10日、安倍氏の衆院議員会館の事務所を訪れ、派閥復帰と会長就任を要請。出席者によると、安倍氏は「長年派閥に育てていただき、政権も支えていただいた。恩返しになるなら引き受けたい」と応じた。
安倍氏は2012年、党総裁就任に伴い、派閥を離脱。その後は無派閥ながら、総裁選で派の動向を左右するなど、影響力を維持してきた。派閥には現在87人が所属。衆院選で当選した新人らが入会し、さらに人数を増やすとみられる。安倍氏は最大派閥の領袖(りょうしゅう)として、党内で発言力を一層強めそうだ。
現会長の細田博之氏は、10日召集の特別国会で衆院議長に選出され、慣例で会派を離れるとともに、派閥も離脱する見込み。
時事通信