
9日午前11時5分ごろ、トカラ列島近海を震源とする地震があり、鹿児島県十島村の悪石島で震度5強の揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは約20キロ、地震の規模(マグニチュード)は6.0と推定される。この地震による津波被害の心配はない。
気象庁の束田進也地震津波監視課長は記者会見し、この地域では過去にも地震活動が続いたことがあったと指摘。「当面の間、震度5強程度の地震に注意してほしい」と話した。
トカラ列島近海では4日正午ごろから地震活動が活発になり、9日正午までに計232回の震度1~4の地震が発生。気象庁が注意を呼び掛けていた。
十島村役場によると、悪石島には住民ら76人がいるが、全員の無事を確認した。けが人はいないという。悪石島簡易郵便局の津波古香織局長(43)は震度5強を観測した地震について、「縦と横の揺れが20秒ほど続き、棚から消毒液が3本落ちたが、けがはなかった」と落ち着いた様子で話した。
この地震による主な各地の震度は次の通り。
震度5強=鹿児島県十島村 震度3=鹿児島県奄美市。