フランチェスコ・ボンガラ
ローマ:イタリアのセルジョ・マッタレッラ大統領は、レバノンは「中東安定の鍵」であるため、国際社会によるレバノンへの支援が不可欠だと述べた。
レバノンの困難な経済状況とシリア難民の帰国の必要性が、マッタレッラ氏とレバノン大統領ミシェル・アウン氏のローマでの長時間にわたる会談の主要議題だと、イタリア大統領府関係者はアラブニュースに語った。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がイタリア議会でビデオ演説を行う中、レバノンのアブドラ・ベンハビブ外務大臣もクイリナーレ宮殿で行われた会合に参加した。
マッタレッラ氏はアウン氏に次のように述べた。「レバノンは中東安定の鍵だ。そのため同国が自国の安全を保証し続け、深刻かつ緊急の政治・経済・人道的問題を克服するために、国際社会からの十分な支援と連帯が不可欠だ」
両大統領は会談の中で、ウクライナの危機、イエメンとリビアの情勢、イランとの核交渉、湾岸地域全体の情勢に関する問題についても話し合った。
アウン氏は、ウクライナでの戦争のために「レバノンを待つ残酷な未来」が見えると、イタリアの日刊紙ラ・レプッブリカに語った。
「現在、食糧安全の危機が我々の最優先課題であり、国内の政治的状況においては一層重要だ」と同氏は述べた。
レバノンは必要な穀物の70パーセントをウクライナとロシアから輸入しており、戦争によって供給が困難になる可能性が高いと同氏は述べている。
また「レバノンには絶対に支援が必要であり、現在極度の貧困の中で一部の国民が特に大きな影響を受けているため、必要な食糧の支援がとりわけ重要だ」とも述べた。