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イエメン当局 フーシ派包囲地区の民間人救助支援要請を新たに発出

専門家はフーシ派はマアリブ攻撃に抵抗する勢力すべてに報復を加える可能性があると考えている。(Reuters/File) 
専門家はフーシ派はマアリブ攻撃に抵抗する勢力すべてに報復を加える可能性があると考えている。(Reuters/File) 
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12 Oct 2021 01:10:10 GMT9
12 Oct 2021 01:10:10 GMT9

サイード・アル・バタティ

アル・ムカッラー:イエメン中部の都市、マアリブの地域当局は国際援助機関および人権団体に向けて、フーシ派の包囲により閉じ込められているアル・アベディア地区にいる数千人の民間人の救助支援要請を新たに発出した。

アラブニュースが入手した書面によれば、地域当局はフーシ派がアル・アベディア地区の封鎖を強化し、地域の戦闘員を降伏させるために住宅地や民間施設を「狂ったように」爆撃していることから、アル・アベディアに住む3万5000人以上の人々が餓死する恐れがあると警告している。

「我々は国連安保理および国連のイエメン担当特使に法的・道徳的責務を遂行し、人道危機の悲劇的結末を回避するために、包囲されているアル・アベディアの人々の基本的な必要に対処する緊急措置を講じるよう訴えている」と地域当局は明らかにした。

地区を制圧しようとするフーシ派と、抵抗する地域勢力および政府軍との戦闘後、フーシ派による包囲は20日以上も続いている。

現地で援助活動を行っているスタッフがアラブニュースに語ったところによれば、フーシ派は人道支援物資の住民への配給を阻止しているだけでなく、負傷者や高齢者が地区から出ることさえ許していない。

現地の防衛部隊と親イラン武装組織フーシ派との戦闘が激化する中、今回の支援要請が行われたと現地メディアが11日に報じた。

アラブ連合軍の戦闘機がアル・アベディア地区を支援するため、フーシ派の集結拠点や軍事設備への空爆を重ねている。

アラブ連合軍のトゥルキ・アル・マリキ報道官は10日、過去4日間の間に、フーシ派のアル・アベディア地区制圧の試みを阻止するために118回の空爆を行い、400人のフーシ派を殺害し、15の輸送車両を破壊したと発表した。

 アル・アベディア地区に家族などがいる人々は、フーシ派の度重なる砲撃や医薬品、食料、燃料などの不足により状況が悪化し、身内と連絡が取れなくなっていると話している。

「厳しい包囲とこの地区を制圧しようとするフーシ派のあらゆる方角からの攻撃によって、状況は非常に悪化している」と1人が匿名を条件にアラブニュースに語った。

ある専門家はフーシ派が他の都市や部族に対して、フーシ派のマアリブ攻撃に抵抗すれば容赦のない報復を受けるというメッセージを送ろうとしているとみている。

「アル・アベディアはフーシ派にとって軍事的に重要な意味を持ちません。それなのに彼らはアル・アベディア、そしてマアリブの人々を抑圧し屈辱を与えることを望んでいます」とニュースサイト「Marib Press」のエディター、ムハンマド・アルサレヒ氏は11日、アラブニュースに語った。

アルサレヒ氏によれば、少なくとも70人が戦闘中に負傷し、包囲により地区から出られなくなったことで、すぐにも死亡する可能性があるという。

そのうえで「この人道危機に無関心であるかのように、負傷者の救助に乗り出す支援団体はありません」とアルサレヒ氏は訴えた。

イエメンの人権団体のスタッフらは政府や軍司令部に対し、フーシ派への攻撃を強化してアル・アベディア地区の包囲を解かせるよう求めている。

「不当な包囲を解除し、住民に対するフーシ派の残忍な攻撃を止めるために行動することは、すべての自由なイエメン人、そして政治家、軍人、社会的影響力のある人々の責務です」と人権と自由のイエメン・ネットワーク(Yemeni Network for Rights and Freedoms)の責任者を務めるムハンマド・アルオマダ氏はツイッターに投稿した。

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