
日韓両政府が今月22日に北京で貿易担当相会談を開く方向で最終調整に入ったことが9日、明らかになった。今年7月に日本が韓国に対して発動した輸出管理厳格化で両国の関係が悪化して以降、担当の閣僚が会談するのは初めて。今月下旬に中国で開催される見通しの日韓首脳会談に先立ち、関係改善の糸口としたい考えだ。
閣僚会談には梶山弘志経済産業相と韓国の産業通商資源相が出席する方向。2国間では日本による輸出管理の厳格化措置が課題となっており、16日に東京で開く局長級政策対話の結果を踏まえ、協議する。インドが交渉離脱を示唆している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や、日中韓自由貿易協定(FTA)についても意見を交わすとみられる。
韓国は輸出管理厳格化措置を受け、日本を世界貿易機関(WTO)に提訴するなど反発したが、米国も交えた調整により、11月にWTO提訴の手続きを中断。日本は事務レベルの協議再開を受け入れた。ただ、厳格化措置の撤回を急ぐ韓国と、管理体制の検証を求める日本の立場に隔たりは大きい。
JIJI Press