• 東京五輪の空手女子組手61キロ超級決勝でイリーナ・ザレツカに勝利した21歳のフェルヤルに称賛の声が集まっている。

モハメド・アル・シャマー

カイロ: （サッカー界のスター、モハメド・サラーには申し訳ないが、）フェルヤル・アシュラフ・アブデラジズは日曜日の朝、エジプトで最も有名なアスリートとなっていた。

8月7日土曜日、東京都の日本武道館で行われた空手女子組手61キロ超級決勝で、エジプトのフェルヤルは、イリーナ・ザレツカに2-0で勝利し、栄光の金メダルを獲得した。

今大会でのエジプトにとって初の金メダルとなり、フェルヤルはエジプトの女性アスリートとして史上初の五輪金メダリストとなった。

フェルヤルは栄光の金メダルを手にした翌日、「とても疲れていますが、神様は私の疲労の見返りを下さいました」と話した。「父、母、兄弟、そしてすべてのエジプト人とコーチに感謝します。エジプトの人たちに幸せな気持ちを届けられたらと思います」。

フェルヤルはそれを成し遂げたと言ってもいいだろう。彼女の偉業には、エジプト人だけでなく、アラブの人々からの多くの称賛が寄せられている。

カイロから試合を見守ってきた家族は、日本に滞在中のフェルヤルと継続的に連絡をとり、プレッシャーを和らげようと彼女と冗談を交わしながら、彼女の成功を信じて応援してきた。

フェルヤルが優勝した瞬間、母親が最初にテレビの前で飛び跳ね、その直後に他の家族たちも飛び跳ねて歓喜の声を上げたという。

エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領も心を奪われ、決勝で勝利したわずか数分後に21歳のフェルヤルを祝福した。

「エジプトの英雄的な娘であるフェルヤル・アシュラフが、東京五輪の空手組手で金メダルを獲得したことを祝福します。誇りに思うべき、エジプト人の能力を裏付ける新たな偉業です」とシーシ大統領はコメントした。「フェルヤル、そして国際的舞台でエジプトに名誉をもたらすすべてのエジプト人を誇りに思います」。

ファンたちは今朝も、オリンピックチャンピオンになったフェルヤルに夢中だ。

フェルヤルは絵を描くことと読書が好きで、好きな食べ物はソーセージとモッツアレラ入りのパスタだ。また、アスリートであり、自身のトレーニングとチャンピオンシップのライフスタイルを理解してくれる人をパートナーにしたいという。

「みんなとても喜んでいます。これはエジプトにとって今大会での初の金メダルであり、メダル獲得数でエジプトはたくさん順位を上げました」と彼女の兄弟のアフメド・アシュラフは述べた。「その上フェルヤルは、五輪史上初のエジプト人女性の金メダリストとなりました」とアフメドは話した。「フェルヤルは英雄として生まれ、今後も英雄であり続けます」。

また、アフメドによると、今回の偉業達成は簡単な道のりではなかったが、フェルヤルは自分がいつか成功すると常に自信を持っていたという。

わずか8歳の時に空手を始めたフェルヤルは、何年もかけてオリンピックでの栄光を手にした。

フェルヤルのコーチを務めるハニ・ケシュタ氏によると、フェルヤルは、エジプトのブリティッシュ大学で薬学を勉強する傍ら、大会に向けたトレーニングを通常午前6時に開始し、午後10時前後まで行っていたという。

フェルヤルはこれまで、ルワンダで開催された2018年アフリカ選手権で銅メダル、2019年世界ジュニア選手権で金メダル、2020年アフリカ選手権で金メダル、プレミアリーグ2020フランス大会で銀メダル、プレミアリーグ2021トルコ大会で銀メダルなど、数々のタイトルを獲得してきた。

そして2021年8月7日土曜日、栄光のオリンピック金メダルを獲得した。