
韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は14日午後(日本時間同)、平安北道義州付近から日本海に向けて短距離弾道ミサイルと推定される飛翔(ひしょう)体2発を発射した。岸信夫防衛相も、北朝鮮北西部から弾道ミサイルが少なくとも1発発射され、北朝鮮東岸付近の日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられると記者団に語った。
北朝鮮は5日と11日にも「極超音速ミサイル」の発射実験を実施し、「成功した」と誇示。弾道ミサイル発射は今年に入り既に3回目で、軍事力強化に向けた行動を活発化させている。韓国軍は「追加発射に備えて動向を追跡監視し、準備態勢を維持している」と強調した。
韓国軍によると、今回のミサイルの最高高度は約36キロで、飛行距離は約430キロ。ロシア製の短距離弾道ミサイル「イスカンデル」などに類似したミサイルの可能性があるとの見方が出ている。一方、岸防衛相は最高高度約50キロ、飛行距離は約400キロという見方を示した。
一連の弾道ミサイル発射を受け、米国が制裁強化など圧力を強めていることに対し、北朝鮮外務省報道官は14日の談話で「合法的な自衛権行使を問題視するのは明白な挑発だ」と反発。「米国が対決姿勢を取るなら、われわれは一層強力で明白に反応せざるを得ない」と対抗措置を警告していた。
時事通信