
アラブニュース・ジャパン
ドバイ: 新しい日本の研究により、新型コロナウイルス変異株オミクロンの亜種であるBA.2ウイルスが、旧来のデルタ株と同様に重篤な症状を引き起こし、より速く拡散する可能性があることが明らかになった。
亜種BA.2は、ワクチンによる免疫を回避するとみられるが、ブースター接種により、感染後の重症化を74%抑えることができるという。
東京大学の佐藤佳研究員は、この新しい亜種をオミクロンの一種と見なすべきではないと主張した。また、より詳細に観察する必要があるとしている。
CNNの取材に対し佐藤氏は、BA.2はPCR検査で検出されないため、「ステルス・オミクロン」とも呼ばれていると述べた。「したがって、研究室ではこの変異株を見つけるために、さらなる手順を踏みウイルスの配列を決めなければなりません」と説明した。
同研究者は、各国は、BA.2の検出方法を確立することで、BA.2の蔓延を回避するための第一歩を踏み出す必要があると述べた。
この研究結果は、査読前の水曜日にbioRxivサーバーに掲載された。このプレプリントにより、独立した医学専門家による追加の査読を受けることなく、研究を迅速に共有することが可能になった。
この亜種は、中国の武漢で発生した当初の新型コロナウイルスと比較して、すでに高度に変異している。また、世界保健機関(WHO)によると、オミクロン株よりも感染力が約30%強いとされている。
BA.2は74カ国で検出されている。WHOの週報によると、この亜種は、中国、インド、パキスタン、ネパール、デンマーク、バングラデシュ、グアム、ブルネイ、モンテネグロ、フィリピンなど少なくとも10カ国で優勢になっているとのことだ。
BA.2が確認されているほとんどの国で入院患者数は減少し続けており、研究者らはBA.2の深刻さについてまだ判断しかねている。しかし、WHOによると、デンマークでは入院者数と死亡者数が増加しているという。