アラブニュース
ジェッダ:イラン核合意の立て直しに向けた会議が、早ければ今週中に開かれる可能性がある。EUのジョセップ・ボレル外交安全保障上級代表が22日、明らかにした。
イランは新協定案の最終文書に対して「妥当な」対応をしており、ボールは現在、米国側にある、とボレル氏は話した。
包括的共同行動計画(JCPOA)(制裁解除と引き換えにイランの核開発を抑制することを目指し、世界の大国とイランが2015年に結んだ合意)の再建に向けた取り組みは、ウィーンでの16ヶ月にわたる断続的な間接協議の後、重大な局面を迎えている。
「先週末にウィーンで会議が開かれる予定だったが、実現しなかった」とボレル氏は述べた。「今週、会議が開かれる可能性がある」
ボレル氏は「EUが仲介した交渉は、進める所まで進んだ。ここが転換点だ」と述べた。
同氏は「米国に伝えるのが妥当と思われる、イランからの回答があった」と述べた。
「米国はまだ正式に回答していない。だが我々は回答を待っており、その回答によって交渉を終わらせることができればいいと思っている。そう願っているが、保証はできない」
もともとの2015年合意は、米国が離脱し、ドナルド・トランプ大統領がイランに対する厳しい経済制裁を再開した2018年に破綻した。イランは、JCPOAの下で交わされた約束を破り、保有するウランの濃縮度を着々と兵器級に近いレベルに上げることによって対応した。
イランは22日、米国が核合意の再建を先延ばししていると非難した。ナセル・カナニ外務省報道官は、イランはイラン政府の「正当な権利」を維持する持続可能な協定を望んでいると述べた。
「米国は先延ばししており、欧州も無為無策だ。米欧はイラン以上に合意を必要としている」とカナニ氏は述べた。
「全ての問題で合意するまで、完全な合意に達したとは言えない。我々が求めているのは、イランの国益を保証し、長続きすると思われる良い合意だ。二度失敗したくはない」
イスラエルではヤイール・ラピード首相が、立て直された核合意の条項は「最初のJCPOAの限界を超えている」と述べた。そして同氏は、核合意を立て直したら、イラク、レバノン、イエメンのイラン代理武装勢力への資金提供が増えるだろうと警告した。
「多額の資金がイランのテロリスト・ネットワークに流れやすくなり、イラン軍の強化につながるだろう」とラピード氏は述べた。「イスラエルは核合意の復活に反対しており、このような合意によって義務を負うことはないだろう。イスラエルは、イランが核兵器を使用する能力を得るのを阻止するために、あらゆることをし続けるだろう」