
存命中の世界最高齢に認定され、国内の歴代最高齢でもあった福岡市の田中カ子さんが19日午後6時11分、同市内の病院で死去した。119歳だった。
田中さんは1903年1月2日、福岡県和白村(現・福岡市東区)に生まれた。2019年3月に英ギネス・ワールド・レコーズ社が「存命中の世界最高齢」として認定。20年9月には、18年に亡くなった鹿児島県喜界町の田島ナビさん(117歳260日)を抜き、国内の歴代最高齢を更新した。
県などによると、田中さんは夫婦で長く米穀店を営んでいた。102歳になった05年から福岡市の老人ホームに入居。施設では、親指を立てるグッドサインなど身ぶり手ぶりで職員とやりとりし、交流を楽しんでいたという。コーラなどの炭酸飲料やチョコレートが好物だった。
昨年9月の老人の日には、記念品や花束を受け取るとピースサインで応じるなど元気な様子で、睡眠時間が長くなっていたものの健康状態は良好だった。今年に入ってから体調を崩すことが増え、入退院を繰り返していたという。
厚生労働省によると、田中さんの死去により、国内の最高齢は大阪府柏原市の巽フサさん(115)となる。
時事通信