ニューヨーク時事: 国連総会で9日、安全保障理事会の非常任理事国5カ国の入れ替え選挙が行われ、アジア太平洋枠(改選1議席)の統一候補である日本が選出された。2016~17年以来、国連史上最多の12回目の非常任理事国入りとなる。任期は23年1月1日から24年12月31日までの2年間。
安保理は国連で唯一、加盟国に対し拘束力のある決定を下せる機関だが、ロシアのウクライナ侵攻などをめぐり常任理事国の米英仏と中ロが激しく対立。先月には大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けた米主導の対北朝鮮追加制裁決議案が、「北朝鮮が困難に直面している時に追加制裁を提案するのは無責任」などと主張する中ロの反対で否決された。機能不全が浮き彫りとなる中での安保理入りとなり、日本は厳しい交渉を重ねていくことになる。
日本のほかにアフリカからモザンビーク、南米カリブ諸国からエクアドル、西欧その他からマルタとスイスが出馬。いずれの地域枠も対立候補はおらず、必要となる投票総数の3分の2以上を得て当選した。
非常任理事国は10カ国で、うち半数が毎年改選される。今年末で任期切れとなるインド、ケニア、メキシコ、アイルランド、ノルウェーの5カ国と交代する。
時事通信