
中傷を受けていたプロレスラーの自殺に端を発した「侮辱罪」の厳罰化を盛り込んだ法案が、月曜日の参院本会議にて可決された。同時に、言論の自由への懸念も高まっている。
「侮辱罪」厳罰化に関する国会での審議が始まったのは、木村花さんが22歳で自殺した後の1月だった。
木村さんは2020年、東京のシェアハウスで男女3人が共同生活を一時的に送るNetflixの番組『テラスハウス』に出演し、SNS上で誹謗中傷に晒された。
木村さんの死をきっかけに、匿名での中傷や悪意あるメッセージについて議論されるようになった。
木村さんの母親で有名なプロレスラーでもある響子さんが、法改正の原動力となった。響子さんは4月に国会で証言し、「娘の名前を利用して金儲けをしている」という侮辱や中傷に継続的に悩まされてきたと述べた。
改正法は今年末に正式に施行される予定だ。現行法での罰則は拘留または1万円(74ドル)未満の科料だけだった。改正法では、有罪となった場合、1年以下の懲役もしくは禁錮、または30万円(2,220ドル)以下の罰金が加わる予定だ。
この法律は、日本の二院制議会のうち、より強力な権限を持つ衆議院で先に可決された後、月曜日に参議院で承認された。言論の自由に関する懸念から、この改正法は3年後に外部の専門家によって検証される予定だ。
AP