
東京:日本の岸田文雄首相は15日、今月に予定されているNATO(北大西洋条約機構)首脳会議への出席を表明した。欧米諸国の軍事同盟であるNATOの首脳会議に日本の首相が出席するのは初。
6月28日から30日までの日程で予定されている今回の会議は、ロシアのウクライナ侵攻から4ヵ月を経て、30ヵ国のNATO同盟国の真価が問われる場になるとみられる。
NATOへの加盟を申請しているスウェーデンとフィンランドは、この会議に代表を派遣する。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)新大統領も、NATO首脳会議に出席する同国初の首相として出席する。
アメリカの主要な同盟国であり、NATOの非加盟国である日本は、ウクライナに防弾チョッキなどの防御用物資を提供し、G7の他のメンバー国と協調してロシアには厳しい制裁を課してきた。
「アジア唯一のG7メンバーとしての日本の外交力が問われている」。岸田首相は報道陣にこう述べた。
同首相は、NATP首脳会議への出席は「日本の首相としては初となる」と述べ、ヨーロッパとアジアの安全保障上の懸念を共有することに焦点を合わせたい」と付言した。
ここ数週間に岸田首相は、クアッド首脳会議を開催したほか、シンガポールなどの諸外国を訪問した。シンガポールでは今月10日、アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)の場で基調講演を行った。
この講演で同首相は「私自身、ウクライナは明日の東アジアかもしれない」と警鐘を鳴らした。
ロイター