
東京:少なくとも147年ぶりの猛暑が、金曜日までの1週間、東日本の大部分を覆っている。これを受けて、政府は国民に、安全のためにエアコンを動かしつつ、一方では電力使用を極力控えるよう求めた。
東京周辺の気温は7日連続で35℃を超え、先週末も暑い日が続いており、西方の名古屋市では気温が40℃を超えると予想されている。月曜日には気温が多少下がり、雨が降る見通しだ。
当局は今週初めて、電力需給逼迫注意報の発令を見送った。もっとも、エネルギー価格が上昇する中、エネルギー供給は厳しい状況が続いており、政府内では2011年3月の福島原発事故以来停止していた原子力発電所の再稼働拡大を求める声が強まっている。
政府は危険な状況が続くと警告し、屋外でのマスクの使用を緩和するよう再度呼びかけているものの、日本ではパンデミック以前からマスク着用が広く行われており、なかなか受け入れられない。
木原誠二官房副長官は記者会見で、「熱中症のリスクが高くなるため、マスクの着用は、屋外で人との距離が十分取れており、会話中でなければ、控えてほしい」と述べた。
人口3700万人を抱える東京都市圏の電力網の使用量は、木曜日、停電の恐れがある水準に近づいた。しかし、夏のピーク需要に対処するために当局がとった対策が7月に入って功を奏し、状況は緩和された。
日本では、夏に猛暑に見舞われることが頻繁にある。昨年7月下旬には、東京オリンピックのいくつかの競技が、暑さのために延期を余儀なくされた。しかし、今年の6月の気温は前代未聞で、当局は準備不足のところを不意打ちされた形だ。
経済産業省関係者は木曜日、記者団に対し「記録的な高温のため、十分な供給資源を用意できないまま、6月に夏のピークとほぼ同レベルの(電力)需要が発生した。事態が逼迫しているのはそのためだ」と述べた。
一部製造業者では勤務時間を短縮しており、また、今週初めには、使っていない電化製品の電源を切るよう従業員に求める動きが一部企業で見られた。エスカレーターの運転を停止した通勤列車の停車駅も一部あり、東京近郊の横浜の遊園地では夜間に観覧車とロープウェイの照明を消した、と日経新聞は報じている。
猛暑は例年より早い梅雨明けとともに到来した。日本の一部地域では、梅雨が2週間も続かず、ダムの貯水率が低下しており、節水が呼びかけられている。
来週には台風が日本に上陸することで、いよいよ雨が降り、暑さが幾分和らぐ見通しだ。
AFP