岸田文雄首相は、新型コロナウイルス感染判明から一夜明けた22日午前、公邸内でリモートワークによる公務を開始した。首相周辺によると午前中は機材の準備のため訪れた秘書官とごく短時間接触したほか、オンラインで打ち合わせを行った。午後も通常の日程をオンラインでこなす。
松野博一官房長官は記者会見で、「首相が感染した場合に備え、テレワークの環境を整備してきた。日ごろと同様の業務遂行が可能だ」と強調。内閣法が定める「首相に事故のあるとき」に当たらないとして、臨時代理は置かないと説明した。
27日からチュニジアで開かれる第8回アフリカ開発会議(TICAD8)については、現地訪問を見送り、オンラインで可能な限り出席するという。
首相は21日まで夏休みを取っていた。20日夜から微熱やせきなどの症状が出たため、21日に公邸でPCR検査を受け、同日に陽性と判明した。30日までは公邸で療養しつつ執務に当たる。松野氏は「感染経路は不明だ。けさは平熱に下がり、少しせきが出る程度になったと聞いている」と述べた。
時事通信