岸田文雄首相は26日午後、安倍晋三元首相の国葬に合わせて来日した海外要人と東京・元赤坂の迎賓館で連続して会談した。この日の相手は米国のハリス副大統領やベトナムのグエン・スアン・フック国家主席ら計11人。国葬参列への謝意を伝えるとともに、「自由で開かれたインド太平洋」構想など安倍氏の外交方針を継承する考えを内外にアピールした。
ハリス氏は昨年1月の就任後初めての来日で、会談に続いて夕食会も開催された。首相は会談で「安倍氏は日米同盟の強化に心血を注いだ。両国関係を一層発展させていくことが私の務めだ」と強調。ハリス氏は「安倍氏は日米の友好関係をさらに強化させた」とたたえ、「米国の日本の防衛に対する責務は揺るぎない」と述べた。
首相はフック氏との会談では、「われわれが引き継いだ外交的な遺産を発展させるため、これからも努力していきたい」と指摘。フック氏は「安倍氏のリーダーシップの下で両国関係を培うことができた」と語った。
首相は28日まで「弔問外交」に臨み、30人以上の要人と会談をこなす。
時事通信