ソウル:首都ソウルのハロウィーン祭で、狭い路地を突き進む大勢の人に押しつぶされ、少なくとも146人が死亡、150人以上が負傷したと韓国当局が発表した。
ソウルのヨンサン(龍山)消防署のチェ・ソンボム(Choi Seong-beom)署長によると、29日の夜にイテウォン(梨泰院)の繁華街で発生した大混乱による死者数はさらに増える可能性があり、負傷者のうち不特定数が重体となっているという。
チェ署長によると、死者のうち74人は病院に送られ、路上に残されていた残りの46人の遺体は、作業員が身元を確認できるよう近くの体育館に運ばれているという。
当局によると、ソウルの主要なパーティースポットであるハミルトンホテル近くの狭い路地を大勢の人が突き進み、人々が押しつぶされる形で死亡したという。
ソウルの動員可能な全職員を含め、全国から800人以上の救急隊員や警察官が負傷者の対応のために街頭に繰り出された。
消防庁は別途声明で、当局はまだ正確な救急患者の数を把握するために尽力している途中だと述べた。
テレビの映像や写真では、大勢の警察が現場を取り締まる中、救急車が路上に並び、救急隊員が担架で負傷者を移動させている様子が確認できる。
また、救急隊員や歩行者が路上に倒れている人々に心肺蘇生術を施している様子も見られた。
ある部分では、青い毛布の下で動かずに横たわる十数人の状態を確認する救急隊員の姿が映されていた。
警察は負傷者を市内の病院に運ぶのを急ぐため、付近の交通を制限した。
また、イテウォンの路上で数十人が心肺蘇生術を受けていたことも警察によって確認された。ソウル市は緊急メールを配信し、周辺住民に速やかな帰宅を呼びかけた。
一部の地元メディアは、イテウォンのバーに有名人が訪れたと聞いて大勢の人が殺到し、この事故が起きたと先に報じている。
韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は声明を発表し、負傷者の迅速な治療を確実なものとし、祭典会場の安全性を見直すよう関係者に呼びかけた。
また、保健省に対し、災害医療支援チームを迅速に派遣し、負傷者を治療するために近隣の病院のベッドを確保するよう指示した。
地元メディアによると、約10万人がイテウォンの通りに集まり、ハロウィーンの賑わいを見せていた。
これは、ここ数カ月の新型コロナウイルス規制の緩和後、パンデミック開始以来最大のイベントであった。
AP