
参院は24日の本会議で、安倍晋三首相の施政方針演説などに対する各党代表質問を続行した。首相は、中国の習近平国家主席が春に国賓として来日することに関し、「日本と中国は地域や世界の平和と繁栄にともに大きな責任を有している。その責任をしっかり果たすとの意思を内外に明確に示す機会としたい」と意義を訴えた。公明党の山口那津男代表への答弁。
日本維新の会の片山虎之助共同代表は国賓とすることについて、新疆ウイグル自治区の人権問題などを日本政府が容認していると受け取られかねないとして疑問視。首相は「主張すべきはしっかりと主張し、中国側の前向きな対応を強く求める」と述べた。
片山氏は反政府抗議活動が続く香港情勢についての認識も聞いた。首相は「一国二制度の下、自由で開かれた香港が引き続き繁栄していくことが重要だ」と強調。「自制と平和的な話し合いを通じた解決を関係者に求める」と語った。
首相は日韓関係悪化の原因となった元徴用工問題に関し、韓国による是正措置の必要性を指摘。北朝鮮の核・ミサイル開発については「米朝プロセスを後押しするとともに、国連安全保障理事会決議の完全な履行により、完全な非核化を粘り強く実現していく」と語った。山口氏への答弁。
時事通信社