

ソウル:31日、北朝鮮が東の海域に向けて短距離弾道ミサイルを3発発射した。これは今年集中的に実施された兵器実験の最新の事例であり、数日前には韓国の領空に無人機を飛ばしたと見られ、緊張が高まっていた。
韓国の合同参謀本部は声明の中で、北朝鮮の首都・平壌の南の内陸部から31日の朝に3発の発射を確認したと述べた。
すでに監視体制を強化しており、米国と緊密に連携して準備を整えるという。
日本の防衛省も、北朝鮮が弾道ミサイルと見られるものを発射したとの声明を出した。
北によるミサイル発射は8日ぶり。5日前には、2017年以降で初めて、5機の無人機による領空侵犯があったとして韓国が北を非難していた。
無人機は国境の南側で発見されたが、韓国の戦闘機やヘリコプターは1機も撃墜できなかった。無人機はその後本国へ戻ったり、韓国のレーダーから消失したりした。
そのうちの1機は、遠くソウル北部まで到達した。
この事件では韓国の多くの国民が安全体制に懸念を抱き、27日には韓国軍が公に謝罪するという異例の事態へと発展。
韓国の尹錫悦大統領は自国の防空網の強化を指示し、北の挑発行為に毅然として対応していくことを約束した。
韓国は29日、無人機の撃墜を想定した大規模な軍事訓練を実施。
翌日には、宇宙からの監視能力を構築する努力の一環として固体燃料ロケットを発射した。
固体燃料ロケットを使い、韓国初のスパイ衛星を軌道に送り込む計画もある。
今年、北朝鮮は70発を超える弾道ミサイルや巡航ミサイルの発射実験を行った。一部の専門家は、兵器の近代化をはかり、米国との将来的な交渉を有利に進めるための試みと見ている。
31日にはミサイル発射の一方で、平壌で朝鮮労働党の大規模な会合が開かれ、これまでの政策と2023年の新たな政策の点検が実施された。
北朝鮮を率いる金正恩氏は、彼の言う「米国の敵意」に対処するとの名目で、核兵器群を拡大して近代兵器を導入するとの目標を再確認するだろう、と一部の専門家は述べている。
AP