
岸田文雄首相は30日、ギリシャのミツォタキス首相と首相官邸で会談した。ウクライナ侵攻を続けるロシアや覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、「法の支配」に基づく国際秩序の重要性を確認。両首脳は共同声明を発表し、経済的威圧に結束して対抗するため、連携強化を図る方針を明記した。
会談後の共同記者発表で、岸田氏は「海洋国家である両国にとって、自由で開かれた海洋秩序は共通の利益だ」と強調。ミツォタキス氏も「似通った課題に直面する国家同士だ」と応じた。
共同声明は、ロシアのウクライナ侵攻を非難し、国際社会が結束する重要性を強調。「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた協力も盛り込んだ。
両首脳はまた、2国間関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意した。
両首脳の会談は初めて。ギリシャは、エネルギーや観光でロシア、経済協力で中国と結び付きが強い。ただ、日本外務省によると、ウクライナ侵攻などの影響で態度が変化しつつあるという。
時事通信