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北朝鮮、連合国の訓練を受け「攻勢」を示すと警告

金健朝鮮半島平和交渉本部長との会談前に外交部で握手するソン・キム米北朝鮮担当特別代表。2023年4月6日、韓国・ソウル(ファイル/ ロイター)
金健朝鮮半島平和交渉本部長との会談前に外交部で握手するソン・キム米北朝鮮担当特別代表。2023年4月6日、韓国・ソウル(ファイル/ ロイター)
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06 Apr 2023 07:04:24 GMT9
06 Apr 2023 07:04:24 GMT9

北朝鮮は6日、ジョー・バイデン米大統領の北朝鮮担当特別代表が北朝鮮の差し迫る核の脅威に関する会談を行うためにソウルへ向かう中、アメリカが韓国との軍事演習を拡大したことを受け、「攻勢」を示す、とその具体的内容を述べずに威嚇した。

北朝鮮によるコメントは、アメリカが北朝鮮に対する最新の示威活動の一環である韓国軍戦闘機との共同空戦演習のため、核弾頭搭載可能なB-52爆撃機を朝鮮半島に送った翌日に出され、その中で連合国の訓練は侵攻のリハーサルとして描写されていた。

ここ数週間で、米韓共同の軍事訓練と北朝鮮の示威活動は応酬の繰り返しの中で数を増し、敵対関係は悪化した。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、アメリカと韓国による軍事訓練およびアメリカの高性能兵器の配備は、朝鮮半島を「いつ爆発してもおかしくない巨大な火薬庫」にした、と伝えた。

「アメリカが先導する主戦論者らによる軍事的挑発は、容認し得る域を超越した。これによって、立場はより明確になり、(北朝鮮の)防衛力による回答をみることになるだろう」と、朝鮮中央通信は専門家によるとする論評において報じた。

「(北朝鮮の)戦争抑止力は、攻勢を通じて、その重要な使命への責任と自信を示し続けるだろう」と述べた。

朝鮮中央通信の論評は、ソン・キム米北朝鮮担当特別代表が、北朝鮮による軍事開発の拡大と核対立の脅威を受けて、韓国および日本の高官と対応を協議するためソウルに到着したのに合わせて公開された。

韓国外交部によれば、キム氏は6日の朴振(パク・ジン)韓国外交部長官とその他韓国高官との会談の後、7日に韓国および日本の非核特使との三者会談に出席する予定である。

キム氏は6日に、朴振韓国外交部長官および金健(キム・ゴン)韓国外交部朝鮮半島平和交渉本部長と個別に会談し、共同防衛態勢の強化および北朝鮮による軍事資金調達のための不法行為を取り締まる国際的努力の呼びかけについて議論した、とソウルの韓国外交部は発表した。

ソン・キム氏と金健氏は会談の中で、新型コロナウイルスの恐怖が落ち着いてきた今、北朝鮮が出入国制限を解除する可能性があることから、外国に派遣された北朝鮮労働者を本国へ送還することを含め、国連安全保障理事会の北朝鮮に対する制裁をより強固に実施するよう、各国に促す必要があると強調した。

また、北朝鮮の重要な支持国であり経済的な生命線でもある中国に、北朝鮮政府が示威活動をやめ、非核化に向けた話し合いの席に戻るよう説得するために積極的に働きかけることを求めることについても議論した。北朝鮮による複数のミサイル実験を受けて、アメリカが国連安保理に提出した北朝鮮に対する制裁を強化する決議案は、中国およびロシアによって阻止され、ロシアのウクライナ侵攻をめぐる安保理の亀裂を強調する形となった。

ソン・キム氏と金健氏は7日に、日本の船越健裕非核特使との三者会談に出席する予定である。

北朝鮮は3月だけでも、7回にわたる実演で20発近いミサイルを発射しており、その中にはアメリカ本土に届く飛距離を示す大陸間弾道ミサイル1発と、韓国内の標的に向けた核攻撃を目的として設計された短距離型ミサイル数発が含まれる。

北朝鮮はこれらの実験を、連合国が先月過去数年で最も大規模な野外演習を行ったのに加え、それと個別にアメリカの長距離爆撃機および空母打撃群が参加する空軍・海軍の共同訓練を行った中で実施された、アメリカ・韓国共同訓練に対する応酬であるとした。

北朝鮮は今後も、連合国が軍事演習を引き続き行っていくことを口実として、軍事開発と核搭載可能なミサイルに関する軍事訓練を拡大していくものとみられ、緊張は長引くとみられている。

韓国の高官によれば、北朝鮮はより挑発的な示威活動を行って圧力を強める恐れがあるという。北朝鮮の2017年以来初めてとなる核実験や、太平洋に向けた、近隣国の領土を避けるため高角度で発射されていた従来の長距離実験とは異なる、通常の弾道軌道のICBMの試射などが行われる可能性がある。

こうした示威活動のうちいくつかは、今月の、建国者であり、現最高指導者・金正恩総書記の祖父である金正日氏の生誕日にあたる415日や、北朝鮮軍の創建記念日にあたる425日といった主要な祝日に合わせて行われるかもしれない。北朝鮮はまた以前、軍事スパイ人工衛星を宇宙へ打ち上げる準備を4月中に終える予定であるとも述べているが、敵対国は、これはほとんど間違いなく、国際制裁によって禁止されたICBM技術の実験であるとみている。

韓国空軍作戦指揮官のパク・ハシク中将は、B-52爆撃機が参加した5日の訓練は、連合国の「強い決意」と「北朝鮮の挑発に対する迅速で圧倒的な対応を行う完全な準備があること」を示すためのものであった、と述べている。

アメリカはまた、先週の韓国との海軍共同訓練および今週の日米韓の対潜水艦訓練へ、原子力空母のニミッツを派遣した。

AP

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