

カルドン・アズハリ
東京:スーダン情勢について意見を言うアナリストが、日本政府がスーダンにいる日本人に対してどのような支援が必要なのかはっきり確証が持てないまま、出国を望む人々に援助の手を差し伸べようと躍起になっている。
土曜日(現地時刻)、日本の3機の自衛隊機が、アフリカに到着し、今までスーダンにいた日本人を避難させた。一方スーダンの武装勢力と衝突したスーダン民兵組織は、人道上の理由から72時間後に停戦することに同意した。
金曜日午後、中部日本にある小牧基地から、航空自衛隊1 機が、現行の国際海賊対策オペレーションのための自衛隊活動基地拠点があるジブチに向け離陸した。土曜日、スーダンにいる日本国民約60名を退避させる任務の1環として、自衛隊機合計3機がジブチ到着した。この3機で、ジブチ自衛隊基地から日本人を退避させる予定である。
元自衛隊航空司令官である金子真一退役中将は、ジプチでオペレーション活動する日本のユニットは、「1日24時間、1週間に7日間、飛行する際にはいつでも警戒していなければならないし、自分たちの任務に役に立つジブチの情報を確保していなければなない」と、述べた。
しかしながら、田中浩一郎慶応大学教授は、そのようなオペレーションに取り組む必要があると考えている、という。
「今までのところ、全部の関係諸国は、空輸のことを話していますが、それはスーダンの飛行機場の空港の状況を考えると極めて不可能です」と、彼は報道番組「NHK World」に語った。「次に可能なのは、陸輸で、これは近隣国への交通は、可能ですが極めて難しい、と考えられています」。
中東問題に詳しい田中教授によると、理由は何が起こるか誰も予想がつかないからだ、という。路上には民兵の存在もあるし、民兵と交戦するスーダン軍の部隊も存在するかもしれない。それらのグループからの攻撃がとっさに起きる可能性もありえる。自衛隊良く丹念に考えなければならない予想がつかない部分がある。これがなぜ私が普通はありえない状況があるという理由です」。
スーダンの状況が時間と共に経過している中、武装したスーダン人民防衛軍は、ラマダンの終了と重なるイード休暇を記念する休戦に従うことを発表した。
スーダンの首都、ハルツームで、過酷な戦闘が報告され、これまで2つの停戦努力があったのにも関わらず失敗した。国連によると、戦闘で少なくても400名が死亡し、何千人もの人々が負傷した。また、報告によると、民間空港および軍事的航空基地が、その闘争で激しく損傷し、空輸で人々が暴力から逃れるのが難しくなった、という。
田中教授は、停戦の報告によって、望みの兆しが出たが、そこでの状況は難しいことが分かったと、述べた。
「私たちは、国連事務総長がイード・フェスティバルの停戦を呼びかけ、一部の交戦勢力がそれを受け入れたことを目撃しています。これは良い兆候ですが、永久的または長期的な停戦を望むのであれば、非常に困難なことであると考えられます。なぜなら、これらの対立勢力は激しい戦闘に従事しており、自分たちの利益を追求し、自らの権力を維持および拡大しようとしているからです。つまり、彼らはライバルに対する力を得ようとし、この場合、調停や制止するものは誰もいないということです」
田中氏は、米国が仲介者としての信頼性を失っており、ロシアの関与が否定的に受け止められる可能性があると考えています。「私は近い将来、良い仲介者が現れる可能性は見いだせないと思います」と、述べました。
田中教授はまた、スーダンでの長期的な民主主義の支援が必要だと述べている。「国際社会の一員として私たちがすべきことは、どのような種類の民主主義運動でも支援し、人々が合意できるものを実現しようとすることです。また、即時の人道支援についても緊急の配慮を行う必要があります」、と述べている。