
乗客乗員が新型コロナウイルスに集団感染したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、厚生労働省は7日、新たに検査結果が判明した乗客ら171人のうち、41人の新型ウイルス感染を確認したと発表した。同船での感染者は、下船した香港の男性を除き計61人(日本人は計28人)になった。
発熱など症状のある乗客ら273人分の検体検査は、同日までに終了した。同省によると、5日に感染が判明して搬送された10人のうち、持病のあった1人が重症となっている。
新たに感染確認された41人は全員が乗客で、重症者はいない。日本人は21人で、内訳は20代女性1人、50代女性2人、60代男性1人、女性2人、70代男性7人、女性6人、80代男女各1人。41人は7日中に東京、埼玉、千葉、神奈川、静岡の医療機関に搬送される。
感染者を除く乗客乗員約3600人は、船内の客室などで待機し、下船は19日以降となる。同省は船内待機者のうち、感染すると重症化の恐れがある高齢者や持病のある人、感染者との濃厚接触者に対しては、症状がなくても追加検査する方針。
同省によると、世界保健機関(WHO)はクルーズ船内の感染者について、日本上陸前のため日本国内の発生数に含めないことを決めた。
加藤勝信厚労相は7日の閣議後の記者会見で、「香港の男性との濃厚接触者から(ウイルス感染が)どう広がったか、しっかり分析したい」と話した。
時事通信社