クルーズ船検疫官が新型コロナウイルス感染＝乗客ら新たに３９人も―入院の４人重症

Home
日本
クルーズ船検疫官が新型コロナウイルス感染＝乗客ら新たに３９人も―入院の４人重症

クルーズ船検疫官が新型コロナウイルス感染＝乗客ら新たに３９人も―入院の４人重症

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の周辺で、防護服姿で作業する人たち＝１２日午前、横浜市の大黒ふ頭

Short Url:

12 Feb 2020 02:02:41 GMT9

新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、厚生労働省は１２日、同船の検疫に対応した検疫官１人の新型ウイルス感染を確認したと発表した。検疫官の感染判明は初めて。

また、新たに検査結果が判明した乗客ら５３人のうち、日本人１０人を含む３９人の感染も確認された。

同船の乗客乗員の感染者は検査を受けた延べ４９２人中、１７４人。国内感染者は計２０３人となった。

同省はまた、クルーズ船の感染者のうち、人工呼吸器を装着したり集中治療室に入ったりしている重症患者が４人いることを明らかにした。いずれも６０～７０代男性で、持病がある。うち３人は日本人で、６０代１人、７０代が２人。

関係者によると、４人には深刻な基礎疾患を持つ人もいるという。新型ウイルスに感染した場合、持病のある人や高齢者は重症化する恐れが高いとされる。

厚労省によると、感染した検疫官は横浜検疫所に勤務する男性で、今月３日夜から４日夜にかけ、乗客の体温測定や検疫に関する質問票の回収を担当。その際、マスクと手袋は着用していた。５～７日は船外で勤務し、マスクを着用しない時間帯もあった。９日に発熱、１０日に医療機関を受診した。同省は検疫官の家族ら濃厚接触者に外出自粛を指示した。

同省は検疫官を通じて乗客に感染が広がった可能性について、「マスクなど必要な感染防御策を取っていた上、５日以降は船外に出たので、現時点では考えにくい」としている。

同船は３日夜に横浜市の大黒ふ頭沖へ到着。１日の那覇入港後に香港で下船した男性の感染が確認されたため、那覇での検疫は取り消され、改めて検疫官らが乗船して横浜で検疫を続けていた。

JIJI Press