
外務省は23日、自民党外交部会などの合同会議に2024年度予算の概算要求を提示し、了承された。総額は23年度比で703億円増の8137億円(デジタル庁所管分を除く)。中国やロシアを念頭に、偽情報を拡散させる「情報戦」などに対応する「情報力の抜本的強化」として701億円を盛り込んだ。
偽情報対策として、人工知能(AI)を活用し、国際情勢の分析能力の向上を図る。東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に関する対外発信を強め、「核汚染水」と批判し続ける中国に対抗する。
「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化」として1965億円を盛った。同志国の軍に対する無償資金協力「政府安全保障能力強化支援」(OSA)に21億円を充て、要求段階で金額を示さない「事項要求」も行う。
在外公館の能力向上など「外交・領事実施体制の抜本的強化」として1172億円を計上。このうち、在外公館の新設・修繕に119億円を盛り込んだ。邦人保護を目的とした防弾車を追加配備する。
時事通信