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東京：日本の岸田文雄首相は水曜日、内閣改造を行ったが、外相を2年務めた林芳正外相が最大の「犠牲者」となった。岸田氏は一般的に自民党では中道派とされ、年内に総選挙も予想される中で保守派を取り込む必要があると観測されている。

林氏は党内で特に中国に対して「穏健すぎる」と見られており、法務相在任時に16人の死刑囚に死刑執行を命じた上川陽子氏と交代した。林氏は、とりわけ2年前に参院から衆院に鞍変えした際には、野望の一つである首相を期待する声もあった。

上川氏の任命は、岸田氏が首相にとどまるための保守的資格を向上させるかもしれないが、上川氏にとっても同様だ。

上川氏は自民党内では着実な実力者と目されており、これまで少子化担当相や公文書管理担当相を務めてきた。日本初の女性首相候補とみられ、今回の外相就任により、岸田氏の後任として有力視されている。

岸田氏は、G7広島サミットで示したように外交を重視し、強く信頼できる外相を必要としている。

日本の外相は、林氏に欠けていたものを、しっかりと目的意識を持って対処する必要がある。日本は、日本に向けてミサイルを何度も発射している北朝鮮、ロシアによるウクライナ侵攻、そして福島の原発から汚染水が放出されることを受けて日本の水産物に全面的な禁輸措置を取っている中国に対処しなければならない。

日中友好議員連盟会長を務めた林氏は親中派と見られ、米国のシンクタンクによると、中国共産党が日本に対する政治工作に同連盟を利用しており、一部の自民党保守派は林氏の中国関係者との友好関係を好ましく思っていない。

上川氏は史上最多（タイ）となる女性閣僚5人とともに女性有権者の獲得に向けて力を発揮し、岸田氏の弱点の一つと見られる外交にも実質的な意味を加えることが期待されている。東京大学を卒業、ハーバード大学院でも学び、シンクタンクや米上院の政策立案スタッフとしての経験を持つ。

防衛大臣には木原稔元首相補佐官を任命、内閣ではタカ派とされる。熊本県出身の木原氏は早稲田大学を卒業、日本航空に勤務した後、2005年に衆院議員に初当選。防衛政務官などを務めた。

人気政治家の河野太郎デジタル相は、マイナンバー制度をめぐって岸田内閣の人気を直撃したにもかかわらず続投。河野氏は岸田氏お気に入りの1人ではないが、継続性を維持することが重要であり、河野氏の人気は今度の選挙で岸田氏にはプラスになると思われる。