• これらの組織が「支配と影響力」をめぐって争う中、今回の奇襲攻撃が行われた

ベイルート：シリアの反体制派支配下の北部で18日、親トルコ武装組織が支配する地域がシリアのクルド人武装組織によって攻撃され、少なくとも14人が死亡した。戦争監視団体と、ある派閥の指導者が伝えた。

シリア人権監視団によると、クルド人組織「アフリン解放軍」は、アレッポ県のアル・バーブ郊外で真夜中過ぎに勃発した派閥間の戦闘に乗じて攻撃を行った。

同監視団のラミ・アブデル・ラフマン代表の報告によると、クルド人組織は砲撃による支援を受けてこの地域に侵入し、攻撃で「少なくとも14人の死者」と何人かの負傷者を出した。死傷者は全て親トルコ組織の戦闘員だった。

これらの組織が「支配と影響力」をめぐって争う中、今回の奇襲攻撃が行われたという。

反体制派支配地域の派閥指導者はこの死者数を追認したが、死傷した戦闘員らは親トルコ組織から離反した部隊に所属していたとAFPに明かした。

アフリン解放軍は、数年前のトルコによる攻勢でシリア北西部のアフリン地域から追い出されたクルド人戦闘員らで構成されており、現在は主に北部アレッポ県に展開している。

トルコはシリアにおいて相次いで軍事攻勢を実施している。その大半は、トルコに対する反乱を何十年も続けているクルディスタン労働者党（PKK）とつながりがあると見なしているクルド人武装組織を標的としたものだ。

トルコ軍とそのシリアでの代理勢力は国境地域の大部分を掌握している。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は以前から、国境の全区間に30km幅の「安全地帯」を設置しようとしている。

シリア内戦は2011年、平和的デモに対する政府の弾圧が激しい紛争にエスカレートし、ジハード主義組織や諸外国を巻き込んだことで勃発した。

シリア内戦では50万人以上が死亡し、数百万人が難民となり、国内のインフラや産業が打撃を受けた。

ロシアの仲介による2019年の合意で、トルコが以前に開始していた攻勢を停止する代わりにシリア政府軍が北部国境地域の一部に展開した。

AFP