
杭州:中国の習近平国家主席は22日、シリアのバッシャール・アサド大統領と会談し、両首脳は新たな「戦略的パートナーシップ」を発表すると述べた。
ほぼ20年ぶりの中国公式訪問を行っているアサド大統領は、荒廃した自国を復興するための財政支援と、シリア内戦をめぐって何年も孤立している自身の体制の国際社会への復帰を求めている。
23日には東部の杭州市で開催される第19回アジア競技大会の開会式に出席する。
中国国営メディアによると、習主席とアサド大統領は22日午後に杭州で会談した。
国営放送CCTVの報道によると、習主席はアサド大統領に対し次のように述べた。「本日、我々は中国・シリア戦略的パートナーシップの設立を共同で発表する。これは両国関係の歴史における重要な一里塚となるだろう」
「不安定性と不確実性に満ちた国際環境に直面する中、中国はシリアと手を携え、相互にしっかりと支援し合い、友好的な協力を推進し、共に国際的な公正・正義を守り続ける意向だ」
「(両国関係は)国際的変化という試練に耐えてきた」
「そして、両国の友好関係は時とともに強くなっている」
CCTVが放送した映像を見ると、両首脳はそれぞれ9人の側近に挟まれて大きな四角形の木製テーブルについており、会議室の中国絵画の前には両国の国旗が設置されている。
中国は、2011年のシリア内戦開始以降にアサド大統領が訪問した中東以外の数少ない国の一つである。この内戦は50万人以上の死者と数百万人の難民を出し、同国のインフラや産業に打撃を与えた。
中国外務省は、アサド大統領の訪問は両国関係を「新たなレベル」へと引き上げるだろうと述べた。
外務省の毛寧報道官は定例記者会見で次のように述べた。「中国とシリアは伝統的で深い友好関係にある」
「我々は、バッシャール・アサド大統領による訪問は両国間の相互の政治的信頼と様々な分野における協力をさらに深めるものになると信じている」
アサド大統領による中国訪問は2004年以来となる。
アナリストらは、アサド大統領による中国訪問では復興資金が焦点の一つとなるとみている。
今回の訪問は、中国の中東における影響力が強まる中で行われるものでもある。
中国は今年、地域における長年の敵対国同士だったサウジアラビアと(シリア政府を支援する)イランの間の合意を仲介した。この合意は、両国が国交を回復し相互の大使館を再開するというものだった。
この緊張緩和に続き、5月にサウジアラビアで開催されたアラブ連盟首脳会議においてシリアの同連盟復帰が決定され、地域における10年以上の孤立に終止符が打たれた。
AFP